手術しかないと言われる前に…坐骨神経痛に向き合った施術の記録

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手術しかないと言われる前に…坐骨神経痛に向き合った施術の記録
坐骨神経痛の原因と鍼灸・整体による身体へのアプローチ

「お尻から足にかけて、ずっと電気が走っているような感じがするんです。」

本日来院されたのは50代男性。主訴は右側の坐骨神経痛でした。

数週間前から腰に違和感があり、その後、お尻から太ももの裏、ふくらはぎにかけて痛みとしびれが広がってきたとのことです。特に朝の起き上がりや長時間座った後に症状が強く、仕事中も何度も姿勢を変えなければならない状態でした。

整形外科では腰の骨と骨の間が狭くなっていると説明を受け、湿布と痛み止めを処方されたそうです。しかし、薬を飲んでいる間は少し楽になるものの、時間が経つと再び痛みが戻ってしまい、不安を感じて来院されました。

坐骨神経痛は一つの病名ではなく、腰から足に伸びる坐骨神経が刺激されることで起こる症状の総称です。

✔ 腰椎椎間板ヘルニア
✔ 腰部脊柱管狭窄症
✔ お尻の筋肉の緊張
✔ 骨盤や姿勢のバランス
✔ 長時間の座り姿勢
✔ 腰や股関節の動きの低下

こうした原因が単独、または複数重なることで、痛みやしびれが現れることがあります。

🔎まずは痛みが出る動きを確認

立った姿勢を確認すると、身体は痛みを避けるように左側へ傾いていました。右の腰からお尻にかけて筋肉の緊張が強く、股関節の動きも小さくなっています。

前屈動作では太ももの裏にしびれが広がり、長く座っている姿勢を再現すると、お尻の奥に痛みが出ました。

坐骨神経痛では、痛みのある足だけを施術すればよいとは限りません。

腰や骨盤の動きが低下すると、お尻や太ももの筋肉が必要以上に緊張し、神経の通り道に負担がかかることがあります。そのため、症状が出ている場所だけでなく、腰、骨盤、股関節まで含めて身体全体を確認していきます。

👐整体で腰と骨盤の負担を整える

まずは整体で骨盤と股関節の動きを調整しました。

強く押したり、無理に身体をひねったりするのではなく、呼吸に合わせながら腰やお尻の緊張を少しずつ緩めていきます。

特に硬くなっていたのは、右側のお尻の深部と太ももの裏側です。痛みをかばって生活していたため、周囲の筋肉まで緊張し、身体を支えるために力が抜けにくくなっていました。

股関節の動きを調整した後、ゆっくりと膝を抱える動きを行うと、先ほどよりも腰の抵抗が少なくなりました。

「さっきより足を動かしやすい気がします。」

身体の動きが少し変わったことで、ご本人の表情にも安心した様子が見られました。

🌿鍼灸で腰とお尻の緊張にアプローチ

続いて鍼灸施術を行いました。

腰部や臀部、太ももの裏側にある反応点を確認しながら、筋肉の緊張が強い部分を中心に鍼を行います。

坐骨神経痛では、痛みが続くことで身体が無意識に力みやすくなります。筋肉の緊張が長引けば、周辺の血流も低下し、さらに痛みを感じやすくなることがあります。

鍼灸では、硬くなった筋肉を緩め、局所の血流を促しながら、身体が力を抜きやすい状態を目指します。

施術中は次第に呼吸がゆっくりとなり、「お尻の奥がじんわり温かくなってきました」と話されました。

足首やふくらはぎにも鍼を行い、腰から足までのつながりを意識して整えていきました。

🌈施術後の変化と今後の施術方針

施術後に立ち上がっていただくと、身体の傾きが施術前よりも小さくなっていました。

歩行時に感じていた太ももの裏側の張りも軽減し、「足が少し前に出やすいです」とのことでした。

一度の施術ですべての痛みやしびれがなくなるわけではありません。特に神経症状が続いている場合は、症状の変化を確認しながら段階的に身体を整える必要があります。

今回は痛みが強い時期だったため、無理なストレッチや筋力トレーニングは控え、次のセルフケアをお伝えしました。

✔ 長時間同じ姿勢を続けない
✔ 座るときは深く腰掛ける
✔ 痛みが強くない範囲で短時間歩く
✔ 身体を冷やさない
✔ 勢いをつけて腰を伸ばさない

坐骨神経痛があると、「動いたほうがよいのか」「安静にしたほうがよいのか」と迷う方も少なくありません。

大切なのは、痛みを我慢して無理に動くことではなく、現在の身体の状態に合った動作を選ぶことです。

帰り際には、「朝起きたときの痛みが少しでも減ってくれたら助かります」と話されていました。

痛みが続くと、仕事や睡眠だけでなく、外出する気持ちまで少しずつ奪われてしまいます。

鍼灸と整体によって腰や骨盤、股関節の負担を整え、身体が本来持っている動きを取り戻していくこと。それが今回の坐骨神経痛に対する施術の第一歩です。

今日もまた、痛みによって止まりかけていた一歩が、少しだけ前へ進み始めた一日でした。

※足に力が入らない、急速にしびれが悪化する、排尿や排便に異常がある場合などは、速やかに医療機関を受診する必要があります。